「繁栄のフロンティア分科会報告書」について

国家戦略室/繁栄のフロンティア分科会報告書

読みました。昨日から「40歳定年制」で話題になっている報告書です。
「定年制」の意味や「有期雇用契約」について、誤解しているような書きっぷりについては、濱口桂一郎先生のブログで詳しく説明されています。私の拙い説明よりはずっと的確でわかりやすいと思います。是非そちらをご覧下さい。
私が気になったのは「40歳定年制」の前提となる、2050年の人材像に関する記述です。
人口減少社会では、一人一人の能力を高めることがより一層重要になる。単に多くの知
識を有しているだけでなく、環境に応じて十分に能力を発揮でき、自ら変革を促し新しい
世界にチャレンジしていく、創造性をもった人材が必要となる。このような人材を育成す
ることが、繁栄のカギである。そして、このような人材こそが、豊かな中間層を形成して
いく。
 
国はこれを実現するために、人材育成を積極的に行っていくべきと展開していますが、はたして育成をしたところで、どれだけの人材が上記のような水準に達するのでしょうか。
また、この水準に達しない国民生活について触れられていないことも気になります。
このような水準に達するのは、むしろエリートで、彼らが豊かな生活を送ることに何ら異議はないのですが、普通の国民がいかに安心して暮らしていけるかについての問いに答えることこそが、今の日本に求められているのではないでしょうか。
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