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労働安全衛生

改正労安法/化学物質のリスクアセスメントについて

平成28年6月から施行される、改正労働安全衛生法の化学物質のリスクアセスメントについて、パンフレットができているようです。

前回書いたブログでは、いきなり指針と指針の解釈通達について述べてしまい、改正法の政省令の施行通達について触れていないことに気づきました。施行通達の内容にも若干触れたうえで、パンフレットの内容について説明をしたいと思います。

1 「一般消費者の生活の用に供される製品」について(施行通達 p9)
一般消費者の生活の用に供される製品については、ラベル表示義務、SDS交付義務、リスクアセスメント実施義務のいずれの義務も対象から除外しています。

一般消費者の生活の用に供される製品とは、具体的には、次のとおりです。

1.医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)に定められている医薬品、医薬部外品及び化粧品
2.農薬取締法(昭和23年法律第125号)に定められている農薬
3.労働者による取扱いの過程において固体以外の状態にならず、かつ、粉状又は粒状にならない製品
4.表示対象物が密封された状態で取り扱われる製品
5.一般消費者のもとに提供される段階の食品。ただし、水酸化ナトリウム、硫酸、酸化チタン等が含まれた食品添加物、エタノール等が含まれた酒類など、表示対象物が含まれているものであって、譲渡・提供先において、労働者がこれらの食品添加物を添加し、又は酒類を希釈するなど、労働者が表示対象物にばく露するおそれのある作業が予定されるものについては、「主として一般消費者の生活の用に供するめのもの」には該当しないこと。

これらのものについては、製造元においてはラベル表示とSDSの交付が、利用者においてはリスクアセスメントの実施義務が、それぞれ対象外という扱いになります。

2 リスクアセスメントとその後の対応の流れ

リスクアセスメントとその後に行うべき対応の流れは、次のとおりです。このうち、1から3までがリスクアセスメントです。また、4以外については義務規定です(4は努力義務規定)。

1.化学物質などによる危険性又は有害性の特定 (法第57条の3第1項)
2.(特定された危険性又は有害性による)リスクの見積もり (安衛則第34条の2の7第2項)
3.(リスクの見積りに基づく)リスク低減措置の内容の検討 (法第57条の3第1項)
4.リスク低減措置の実施 (法第57条の3第2項 ※努力義務規定)
5.リスクアセスメント結果の労働者への周知 (安衛則第34条の2の8)

3 化学物質管理に関する相談窓口
厚生労働省では、今回の法改正に伴う相談窓口を開設しています。
また、相談だけでなく、リスクアセスメントに関する訪問指導事業も実施しています。

【厚生労働省】化学物質管理に関する相談窓口のご案内

訪問指導では、リスクアセスメントの手法について、リスクアセスメント実施支援システムを用いた、具体的な説明が行われています。

一度、ご相談、訪問指導を利用することを検討されてはいかがでしょうか。もちろん、私でも相談対応できますが(笑)。
なお、厚生労働省の窓口事業は恐らく予算措置だと思います。そのため来年度も継続されるにしても、4月あたりは一時的に事業の空白期間があるかもしれません。利用される場合は、来年の早いうちがよいように思います。