ごあいさつ

-常にお客様の立場に立って、的確で適正なサービスを提供してまいります-

日本では2011年に人口減少が現実のもの(総務省統計局 「人口推計」より)となりました。このことが日本の雇用社会にも大きな影響を及ぼしているように思います。
1990年代初頭のバブル崩壊以降、終身雇用・年功序列型賃金といった日本的な雇用管理手法に疑問が呈され、成果に応じた処遇や、経営戦略と密接に関連した人事戦略を実施することにより、人事制度の「改革」が図られてきました。
どのような対策が自社にとって適切なのかという、いわば模索が続いてきた状況に加え、人口減少社会が到来したことで、これまで以上に難しい事態に対応していかなければならなくなったといえるでしょう。

人口が減っていく社会における人事労務管理で留意すべき点については、次のようなことが挙げられると考えます。

  • 国の政策が出産育児・介護についてより一層の対処を求めているように、一人一人の労働者がこれまで以上に大きな家庭責任を負うことを前提とした人事労務管理を検討していく必要があること。
  • 労働力人口が減少するため、伝統的な日本的雇用慣行では中核的な労働力として考慮されてこなかった人材層(女性・外国人等)の積極的な活用を検討する必要性が高まっていること。

つまり、様々な事情により仕事以外の役割についても相応の責任を持つ労働者への対応が強く求められるようになったのではないでしょうか。そしてそれは、これまでのように会社で大半の時間を費やすことを厭わないタイプの労働者だけを基幹的な業務に就けることが、だんだんと難しくなってくることを想像させます。
また、これまで基幹的な業務を担ってきた「日本人・男性」とは異なる、様々な労働者層が充分に能力を発揮できる環境を整えるために、多様な価値観を持つ労働者にも正面から向き合い、マネジメントしていく時代になってきているともいえるでしょう。

このような時代に必要な人事労務管理は、「集団的な労使関係管理から個別的な労使関係管理へ」という考え方からさらに進んで、「個別的な労使関係管理から労働者の多様性を理解・対処していく労使関係管理」であると考えています。

そのために必要なことは、自社の強み・弱み、機会・脅威といった内外の経営環境を的確に把握するだけでなく、これまで以上に労働者の個別のニーズに耳を傾け、深く理解することであると考えます。ある労働者にとって重要な問題は、その背後にある多くの労働者が求める人事労務管理上の課題を把握することにつながるのではないでしょうか。


当事務所では、関与先様の状況を丁寧にお伺いし、正確に理解することを通じて、関与先様の個々の実情に応じた対応を検討します。その際に重要な視点は、これまでと同様に次の三点であると考えております。

  • 関与先それぞれの多様な状況を把握したうえでの的確な課題認識
  • 人事労務管理のプロとしての専門性に裏付けられた質の高い解決案の提示
  • 法や社会規範に則った適正な業務遂行

これらの視点を意識して、多様で複雑な課題に対処すべく業務に精励して参ります。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2017年1月
社会保険労務士・中小企業診断士 久保 英信