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育児介護休業のブログ記事

厚生労働省の研究会が、「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015年改訂版)」を受けて作成した資料です。

この研究会では、『転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)』の策定を目指しています。企業の経営上の必要性と、労働者のワーク・ライフ・バランスの両立を目指した内容になるようです。
そのための報告書はこちらで公開されていますが、その内容を踏まえて取りまとめたのが、この資料であると説明されています。

「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」の内容は、まず転勤に関係した法規範を確認し、次に転勤についての「基本的な視点」を提供したうえで、最後に三つのパターンに分けてポイントを紹介しています。三つのパターンとは、

(ア)勤務地を限定しないことを原則とするパターン
(イ)雇用区分を設けて転勤を管理するパターン
(ウ)その他(労働者が決定に関与するパターン)

です。

そして本文の後に、参考資料がいくつか添付されています。転勤に関する法令(参考資料1)、国家戦略特別区域法第37条第2項に基づく「雇用指針」・モデル就業規則(参考資料2)、転勤に関する裁判例(参考資料3)、転勤に関する最近の文献等(参考資料4)の4つです。

参考資料に添付されている豊富な裁判例は非常に参考になると思います。また、文献のうち、労働政策研究・研修機構の実態ヒアリング調査は、現状を知るのに役立つでしょう。

転勤に関して労務管理上の問題が生じた、あるいは転勤に関して社内の制度設計が必要だというときに備えて目を通しておくとよいと思います。


既にご承知の方も多く、対応が済んでいる方も多いと思いますが、平成29年1月より育児介護休業法(以下 育介法)および男女雇用機会均等法(以下 均等法)の改正法が施行されます。

改正法の概要を総ざらいしておきたいと思います。
なお、具体的な就業規則の条文は、後ほど紹介する厚生労働省のモデル条文を参照されるとよいと思いますので、細かな内容というよりは、ポイントをピックアップする形で説明したいと思います。

<育介法改正>
Ⅰ 育児に関する改正内容
1 子の看護休暇が半日単位で取得可能
 原則として、所定労働時間の2分の1単位で休暇を取得することができるようになりました。
 業務の性質や実施体制に照らして半日を単位として取得することが困難と認められる場合に、労使協定を締結することで除外でき、また、所定労働時間が4時間以下の労働者については適用除外となっています。
 さらに、労使協定によって、所定労働時間の半分以外の休暇取得パターンとすることも認められます(例えば、午前3時間、午後5時間の休暇)。

2 有期契約労働者の育休取得要件の緩和
 要件が次のように変わりました
  1. 当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること(従前と同様)
  2. 子が1歳6ヵ月に達する日までにその労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかである者でないこと(従前は2歳まで更新されないことが明らかというものでした。)
 ※「1歳以降も雇用継続の見込みがあること」という規定が削除されました。「雇用継続の見込み」という判定基準が曖昧であるためと言われております。

3 育児休業等の対象となる子の範囲の拡大
 特別養子縁組の看護期間中の子、および養子縁組里親に委託されている子等が新たに対象となりました。
 対象となる制度は、育児休業の他に、子の看護休暇、所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限、所定労働時間の短縮措置です。要はすべての制度です。

Ⅱ 介護に関する改正内容
1 介護休業の分割取得、および対象家族の範囲の拡大
 対象家族1人について、介護終了(多くの場合は対象家族の死亡)までの間、通算93日までの介護休業を通算3回までを上限として分割して取得可能となりました。これまでは、要介護状態ごとに93日・1回限りというルールでしたが、平成29年からは家族ごとに93日・通算3回まで休業できることとなりました。
 対象家族の範囲の拡大については、現行では祖父母、兄弟姉妹、および孫については、同居かつ扶養している必要がありましたが、来年1月からは同居・扶養の要件は削除されます。

2 「常時介護」の判断基準の明確化
 対象家族となるためには、常時介護が必要であると認められなければなりませんが、その判定基準がより明確な内容になりました。
 介護保険制度の要介護2以上の状態にあるか、この状態(資料の最後の2ページ)に該当することのいずれかであれば、常時介護が必要と認められます。

3 介護休暇が半日単位で取得可能
 子の看護休暇と同様の改正内容です。

4 介護のための所定外労働の制限
 現行では育児のためにしか認められていなかった所定外労働の制限が、介護のためであっても利用できるようになりました。対象家族ごとに介護終了まで利用できます。

5 介護のための所定労働時間短縮措置の拡充
 「介護休業とは別に」、「利用開始から3年の間で」、「少なくとも2回」の利用が可能となる方向で、制度が拡充されました。

<育介法・均等法改正>
上司・同僚が職場において、妊娠、出産、育児休業、介護休業等を等を理由とする就業環境を害する行為(ハラスメント)をすることがないよう防止措置を講じなければならないとされました。

防止措置の内容の多くは、セクシャルハラスメントの防止措置と同様と考えて頂ければよいと思いますが、具体的には次の通りです。

  1. 事業主の方針の明確化及びその周知・啓発(否定的な言動がハラスメントの背景になること、制度等の利用ができることの2点は、セクシャルハラスメント防止措置にはない項目)
  2. 相談・苦情に応じ、適切に対応するために必要な体制整備
  3. 職場における妊娠・出産等、育児・介護休業等に関するハラスメントが生じた場合の事後の迅速かつ適切な対応
  4. 職場における妊娠・出産等、育児・介護休業等に関するハラスメントの原因や背景となる要因を解消するための措置(セクシャルハラスメント防止措置にはない項目)
  5. 1-4までの措置と併せて講ずべき措置(プライバシー保護、相談・調査協力に際して不利益な取り扱いを行ってはならないことを定め、周知すること)
防止措置の詳細は以下の2つの指針を確認してください。



以上が改正内容の概要です。より詳しく知りたい方は、以下のリンクをご確認ください。



千代田区から助成金の周知依頼を受けました。私も知らなかったものばかりで恐縮ですが、国の助成金にはないような措置への助成も行われています。


対象は雇用保険適用事業所である、中小企業事業主です。


Ⅰ 育児支援関係

1 育児休業助成金
雇用保険の育児休業給付金を受給している者に対して、1ヵ月以上賃金を支払った事業主へ、賃金額の3分の2上限20万円)を助成する。

なお、育児休業給付金は、給付金と賃金の合計が賃金月額の80%を超える場合、減額されてしまいますので注意が必要です。給付金に上乗せする賃金は、給付金と合計して賃金月額の80%以内にとどめるべきでしょう。
業務取扱要領の1頁目をご覧ください。

2 配偶者出産休暇制度奨励金
配偶者の出産の際に連続2日以上の有給の休暇を与える制度を就業規則等に規定し、制度利用者が発生した場合に20万円が助成されます。

3 子の看護休暇制度奨励金
子の看護休暇を有給にする旨の制度を就業規則等に規定し、年度内に3日以上の休暇を取得した者がいた場合に、一人当たり3万円が奨励金として支給されます。

Ⅱ 職場復帰支援関係

1 育休中・復職後等能力アップコース奨励金
国のキャリア形成促進助成金のうち、「育休中・復職後能力アップコース」で助成を受けた事業主に上乗せ給付を行う内容の奨励金です。

2 情報提供奨励金
3ヵ月以上の育児休業期間、または1ヵ月以上の介護休業期間中に、職場や業務に関連する事項について、休業者が働いていれば通常知ることができる情報や資料を、月に1回以上郵送などの方法により継続的に情報提供している事業主に支給される奨励金です。
1ヵ月あたり5千円で、上限は18ヵ月分9万円です。

特に私が気になったのは、情報提供奨励金です。金額は少額ですが、このような取組自体意義があると思いますので、その「ついで」に奨励金も受給するという考え方もよいのではないかと思いました。
平成26年度に雇用均等室が受けた相談、指導・是正、紛争解決手続きの実施状況、次世代法に基づく届出・認定の状況が公表されました。


まず相談についてですが、パートタイム労働法に関して事業主からの相談が急増(前年2,000件あまりから本年12,000件余りに増加)しています。パートタイム労働法改正が影響しているのでしょうか?

是正・指導については、全体としては減少傾向ですが、均等法に関しては逆に増えているようです。「マタニティーハラスメント」に関する一連の状況が影響しているように思いました。

政府の女性活躍や、次世代育成といった施策を実施するために、雇用均等室の重要性は今後も増すものと思います。今後も動向を注視していきたいと思います。


イクまご休暇

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ダイバーシティに関しては、多くの会社で力を入れていると思いますが、東邦銀行で積立休暇を活用した孫の育児休暇制度が導入されたようです。


孫の育児のために積立休暇を利用できるのはめずらしいですね。多くの人の注目を集めるのではないでしょうか。

また、私が興味をひかれたのは次の二つです。
  1. 積立休暇の上限が120日であること
  2. 育児・介護短時間勤務が6時間だけでなく、4時間、5時間コースもあること
積立休暇の上限が120日というのは、かなり長いのではないでしょうか。
そして、この会社の積立休暇はボランティア、私傷病というよくある事由だけでなく、育児・介護でも利用できるようです。
短時間勤務と同様、育児だけでなく介護についても手厚い制度になっているなと思いました。「介護ガイドブック」の配布など、勤務時間や休暇以外にも、介護を抱える労働者への配慮をしているようですね。

「イクまご」をアピールしながらも、介護する労働者への配慮をしている点は、10年後を見据えた対応なのかなと感じた次第です。

雇用保険の給付には、失業時に受けられるものだけでなく、雇用の継続に資するための給付も存在します。比較的よく利用されているものとして、60歳以降の高齢者雇用に関する給付や、育児休業に関する給付が挙げられるでしょう。

しかし、雇用継続に資する給付として、介護休業給付はあまり知られていないように思います。
介護というと老親の介護を思い浮かべると思いますが、例えば配偶者や子に対する看病であっても、要件に該当すれば給付を受けられるのです。そこで、今回はこの給付の概要をご紹介したいと思います。


Ⅰ 介護休業給付が受けられるための要件

1 介護休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数(≒出勤日)が11日以上ある月が1年以上あること
2 負傷疾病、身体・精神障害のため、継続して2週間以上常時介護が必要な家族がいること
3 2の家族の範囲は以下のいずれかであること
 (ア)配偶者、子、父母、配偶者の父母
 (イ)同居かつ扶養している、祖父母、兄弟姉妹、孫

1ないし3を満たす場合、その家族一人につき最大で93日間の給付が受けられます。

なお、常時介護が必要な状態とは、介護保険の受給対象となる状態に限りません。詳細はこちらがわかりやすいでしょう。
また、一度介護休業を終了した場合、再び同一家族・同一要介護状態になって休業しても給付が受けられないことに注意が必要です。(異なる要介護状態の場合は、通算して93日まで受給可能。例えば要介護状態Aで60日、その後要介護状態Bで30日といった受給が可能。)

Ⅱ 介護休業給付の額

休業開始時賃金日額×40%×休業日数

休業開始時賃金日額は、おおよそ休業前6か月間の賃金の平均と考えてよいと思います。
但し、月額で426,000円が上限です。

Ⅲ 手続きの時期
休業開始から10日以内に、管轄のハローワークで最初の手続きをする必要があります(事業主が被保険者に代わって手続きする場合は、介護休業終了時の手続きとセットにすることも可能)。


以上が雇用保険の介護休業給付について概略です。給付の詳細については、こちらをクリックしてください。
老親の介護に限らず、身近なご家族のなかで2週間以上の付き添いが必要になる場合などは、一度検討されるとよいと思います。