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社会のブログ記事

  1. 主治医が患者の病状を会社に伝えるべきだったという、守秘義務の問題
  2. 主治医だけでなく会社側の医師も診断すべきだという、労働者安全衛生管理体制の問題
が取り上げられていますが、そもそも医師が正確に患者の病状を把握できるのかという問題があるように思います。医師でも見抜けない事態を想定した、運行上の安全管理体制を整えることが先決と考えます。

主治医が会社に連絡するとなると、そもそも患者が病院に行かなくなることが考えられます。
また、日本の産業医にあたる医師が、就業可否の判断に参画するとしても、最終的に乗務させるかどうかの判断を会社がする場合に、困難が伴うと思います。
患者も本も急増中の「発達障害」 その理由

"実は、ここ数年、発達障害と診断される人の数も急増しているのだという。『発達障害と呼ばないで』によると、ADHDの児童の有病率は日本で6パーセント、アメリカでは10パーセントに近くにのぼる。アスペルガー症候群も含まれる自閉症スペクトラムにいたっては、30年ほど前は1万人に数人の割合だったのが、2000年ごろには1000人に当たり7~8人に。さらに最近では、100人に1.4人という調査結果もあるようで、「発達障害は、とどまる所を知らない勢いで増加し続けている」と書かれている。"

発達障害だけでなく、知的障害や精神障害については、ここ数年でよく知られるようになったというのが、私の印象です。かく言う私もその一人だと思います。

ところで、上記のように発達障害とされる方の人数が増えたとされる背景には、誰を対象にしているのかという問題があるのではないかと考えています。つまり、以前は問題視しなかったような性格傾向の人までが、対象になっているのではないかということです。この辺りは深く調べていないので、もしかしたら私の認識に誤りがあるのかもしれません。

ただ、もし仮に象者が拡大しているのだとしたら、私達の社会の側がそういう人たちを問題視せざるを得ないような状況にしてしまっているとはいえないでしょうか。

実は私自身も、「対人関係を築き上げるのが苦手な人にとって生きていくことが厳しい社会」の進展に加担しているのではないかという後ろめたさがあります。人事考課・人事評価についての相談を受ける際に、「対人関係についてのスキルは重要」とアドバイスすることがあるからです。
その会社にとっては確かに必要とされることかもしれませんが、それが社会全体に与える影響を考えると、とても悩ましいというのが率直な気持ちです。

「対人関係の重要性」が単なる神話であれば、それを捨て去ればよいのだと思いますが、どうなのでしょうか。このことについては、まだまだ整理ができていません。さらに研鑽を重ねていきたいと考えています。
国家戦略室/繁栄のフロンティア分科会報告書

読みました。昨日から「40歳定年制」で話題になっている報告書です。
「定年制」の意味や「有期雇用契約」について、誤解しているような書きっぷりについては、濱口桂一郎先生のブログで詳しく説明されています。私の拙い説明よりはずっと的確でわかりやすいと思います。是非そちらをご覧下さい。

私が気になったのは「40歳定年制」の前提となる、2050年の人材像に関する記述です。

人口減少社会では、一人一人の能力を高めることがより一層重要になる。単に多くの知
識を有しているだけでなく、環境に応じて十分に能力を発揮でき、自ら変革を促し新しい
世界にチャレンジしていく、創造性をもった人材が必要となる。このような人材を育成す
ることが、繁栄のカギである。そして、このような人材こそが、豊かな中間層を形成して
いく。

国はこれを実現するために、人材育成を積極的に行っていくべきと展開していますが、はたして育成をしたところで、どれだけの人材が上記のような水準に達するのでしょうか。
また、この水準に達しない国民生活について触れられていないことも気になります。

このような水準に達するのは、むしろエリートで、彼らが豊かな生活を送ることに何ら異議はないのですが、普通の国民がいかに安心して暮らしていけるかについての問いに答えることこそが、今の日本に求められているのではないでしょうか。