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労働契約法の「無期転換ルール」の原則と例外について

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平成24年に改正された労働契約法で、有期契約労働者の契約が更新され続けた場合、労働者の申し込みにより無期労働契約に転換するルールが創設されました(施行は平成25年4月1日)。


施行から2年半が経過して、5年での無期転換権発生まで、折り返し点を過ぎたとも言えます。改めて、無期転換ルールの原則と、その後に制定された無期転換ルールの例外についてまとめてみました。

1 無期転換ルールの原則(労働契約法18条)
有期雇用契約を二回以上更新し、通算して5年を超えて契約更新に至ったとき、その労働者が無期雇用契約の申込をした場合は、使用者はその申し込みを承諾したものとみなし、期間が無期限の雇用契約に変わります。契約期間以外の労働条件については、特に定めをした場合を除き、従前の契約内容と同様となるとしています。

つまり、労働者が申し込みをしないと無期転換は生じない(有期契約のまま)し、契約期間以外の労働条件は、原則として従前と同様となります。

なお、労働契約期間の通算において、6ヵ月以上の空白期間がある場合は、それ以前の期間は通算されず、ゼロにリセットされます。

2 大学教員、研究者の例外

研究開発力強化法は15条の2、任期法は7条に、それぞれ労働契約法の例外規定を設けています。例外の対象者は次の通りです。

  1. 研究者や研究開発の運営管理者として、大学等や研究開発法人との間で有期雇用契約を締結する者
  2. 大学等や研究開発法人などと共同研究を行う法人と有期雇用契約を締結する研究者や運営管理者
  3. 任期法の適用のある大学教員等
これらの者については、無期転換権発生時期を5年ではなく10年とする例外規定が設けられています。また通算する雇用契約期間には、学生時代の雇用契約、例えばTA業務は算入されません。

大学等、研究開発法人、試験研究機関等の範囲については、こちらのリーフレットをご確認ください。

3 専門技術者の例外

高収入(所定内賃金で年収1075万円以上)かつ、高度専門技術を持つ者(博士号取得者、公認会計士、ITストラジスト他)が特定のプロジェクト業務に就く場合、無期転換権発生時期を5年ではなく、プロジェクトの終了時期(10年を限度)とする例外規定が設けられています。

対象者の要件の詳細は、こちらのリーフレットの6頁をご覧ください。

また、特例が認められるためには、プロジェクトの内容、対象者、プロジェクトの期間、講じる雇用管理措置を記載した計画の届出と認定を受ける必要があります。計画に関する詳細は、こちらのリーフレットの14頁をご覧ください。

4 定年退職者の例外

定年に達した後、引き続き雇用される期間は、無期転換権が発生しないという例外規定が設けられています。
雇用主は、定年前の雇用主に加えて、親会社、子会社、兄弟会社等でも構いません。
なお、定年到達者を対象にしていますので、例えば定年年齢後に雇用した者については、この規定は適用されません。

3の専門職の例外と同様に、計画の届出と認定が必要で、講じる雇用管理措置と、高年齢者雇用安定法9条による65歳までの雇用確保措置の内容を記載する必要があります。計画に関する詳細は、こちらのリーフレットの15頁をご覧ください。


以上が、無期転換ルールの原則と例外です。簡単にまとめると次のようになります。

原則:5年で無期転換権が発生する。権利行使は労働者の意向次第
例外:研究者・大学教員・高度専門職は5年を、10年を限度に緩和、定年退職者は再雇用期間中の無期転換権はない。


【追記】(2017.5.6)
4 定年退職者の例外について、具体的な手続きの説明を、別の記事で詳しく書いています。よろしければこちらも参考にしてください。

 

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