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2015年6月アーカイブ
新潟日報モアに、味噌製造業者の海外進出についての記事が掲載されていました。

平成25年12月に、「和食;日本人の伝統的な食文化」が、ユネスコの無形文化遺産に登録されたのはご存知の方も多いと思います。食品関係の業界だけでなく、観光業界等でも注目されているようです。

この会社の場合は、国内での消費が伸び悩む中、和食の無形文化遺産登録を契機に、海外の見本市に味噌を出品してみたところ、欧州で手ごたえがあったとのことです。既に卸売先が決まった国もあるようです。

また、日本国内向けの対応として、発酵食品や野菜の直売所、農家レストランを運営し、併せて味噌工場も併設するようです。

海外展開のさらなる進展という観点で考えると、今後以下のような対応をすることで、一層の効果が見込めるのではないかと考えてみました。

  1. 卸売先と協力して、販売先の現地向けに味噌を使ったレシピをWeb等で紹介する。
  2. 卸売先の担当者を国内の直売所、レストランへ招待して、SNS等で自社の製品を楽しい雰囲気で紹介してもらう。
現地向けの味噌の使い方を積極的に提案すること、そして、その味噌が実際にはどのようにして製造され、消費されているのかを紹介することによって、欧州の消費者の関心を集め、消費を喚起することができるのではないかと考えます。
少し古い話になってしまいますが、今年の4月15日に改正労働安全衛生法で新たに定められた「ストレスチェック制度」に関して、省令、告示(看護師、精神保健福祉士が実施者になるための研修に関して定めている)、指針が公表されました。


事業者がストレスチェックを行う際の詳細を定めているのが、指針(心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針)です。(リンク先はPDFファイル)

指針には、様々なことが記載されていますが、一番のポイントは目的ではないでしょうか。
少し長くなりますが、該当箇所を引用します。(pp1-2)

事業場における事業者による労働者のメンタルヘルスケアは、取組の段階ごとに、労
働者自身のストレスへの気付き及び対処の支援並びに職場環境の改善を通じて、メンタ
ルヘルス不調となることを未然に防止する「一次予防」、メンタルヘルス不調を早期に発
見し、適切な対応を行う「二次予防」及びメンタルヘルス不調となった労働者の職場復
帰を支援する「三次予防」に分けられる。

新たに創設されたストレスチェック制度は、これらの取組のうち、特にメンタルヘル
ス不調の未然防止の段階である一次予防を強化するため、定期的に労働者のストレスの
状況について検査を行い、本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気
付きを促し、個々の労働者のストレスを低減させるとともに、検査結果を集団ごとに集
計・分析し、職場におけるストレス要因を評価し、職場環境の改善につなげることで、
ストレスの要因そのものを低減するよう努めることを事業者に求めるものである。

つまりストレスチェック制度は、
  1. 一次予防(労働者によるセルフチェック)
  2. 集団分析を通じた職場環境改善
の2点を目的に実施されるのです。事業者が個人の結果を知ることができないことや、労働者にストレスチェックの受験義務がないことなどは、セルフチェックが目的だからでしょう。
また、職場環境改善については、今のところ努力義務にとどまっていますが、今後は義務化を目指すという動きがあるようです。

ストレスチェックを導入するにあたって、判断に迷うときには、この2つの目的に返って考えるとよいのではないでしょうか。

また、その他に留意すべき点には次のようなことが挙げられるでしょう。

  1. 実施体制を整える際には、衛生委員会による審議が重要であること
  2. 法律は今年の12月施行で、その後1年以内にストレスチェックを実施すること
1については、省令の第 22 条において、衛生委員会等の付議事項として「労働者の精神的健康の保持進を図るための対策の樹立に関すること」が規定されています。
そして、具体的な内容としては、指針の3ページから5ページまでに記載のある通り、11の項目に関して調査審議が必要です。具体的には、実施体制・実施方法、不利益取扱いの防止などの事項を調査審議し、規程を定めることとしています。

2については、施行日から1年が経過する日である、2016年11月30日までにストレスチェックを実施しする必要があります(結果通知や面接指導までの実施までは含まない。Q1-1を参照)。

以上、簡単ですが、ストレスチェックの概要をご紹介しました。
来年の自社の健康診断の時期に合わせて実施する事を考えると、今年いっぱいは情報収集、来年初めから2-3ヵ月の間に衛生委員会での調査審議を行い、その後実施というのが、一般的な対応になるように思います。
「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」により、全国の労働局では労働相談、助言指導、あっせんといった手続きが実施されており、毎年その施行状況が厚生労働省より公表されています。そして、平成26年の施行状況が6月12日に公表されました。

相談、指導助言、あっせんのいずれについても、「いじめ・嫌がらせ」の件数が最も多くなっているようです。
以前は、解雇が最も件数の多い内容であったと記憶していますが、最近3年間で解雇に関する件数は減ってきているの対し、いじめ・嫌がらせは相談については増加傾向にあり、また、助言指導やあっせんについては減少傾向にあっても、その減少幅は相対的に小さいため、両者の差は開きつつあるのが現状です。

これは私見ですが、解雇については経済状況にある程度依存する一方、いじめ・嫌がらせは職場の風土や雰囲気に依存するために、前者は減少傾向、後者はさほど状況が変わらないか、むしろ増加しているのだと言えるのではないでしょうか。


ところで、いじめ・嫌がらせは、別の言い方をすると、ハラスメントと言えます。ハラスメントが最初に論じられたのは、セクシャル・ハラスメントだったと思いますが、最近ではパワー・ハラスメントやその他のハラスメント概念も登場してきているのは、皆様もよくご承知のことと思います。

セクハラ・パワハラに関する法理として、人格権や職場環境配慮義務が挙げられますが、このことについて最近読んだ文献の内容を引用したいと思います。

その3として、労働者人格権や職場環境配慮義務は、主に労働者サイドの観点から形成されてきたので、仕事の厳しさとか職場の規律という視点がどうしても希薄になりがちであった。とりわけ、出発点がセクハラ事案であったので、職場規律を出すことは上司の権限を温存する機能があったのでそのような傾向はやむを得ないといえる。しかし、パワハラ事案、とりわけ教育・指導ケースについても同様な視点を打ち出すことは適切だろうか。仕事を覚えるためには、適正な、ときには厳しい指導・教育をする要請があるからである。一定の上下関係や強制は不可欠と思われる。(『多様なキャリアを考える('15) 道幸哲也,原田順子 放送大学教育振興会 (2015)pp131-132』)

セクハラとパワハラの特徴の違いを指摘し、パワハラ概念の難しい点を指摘していると思います。
仕事と全く関係のないことでの相手の人格を否定するような言動は論外としても、パワハラなのか業務指導の一環なのか判断が難しい事例は確かにあるでしょう。

様々な分野の知見を取り入れながら、教育訓練の手法を洗練させていくことと併せて、仕事を覚えてもらうことの本質を意識しながら、教育訓練をしていかなければいけないと感じた次第です。





「そして、今や、ライバルはLINEなんです」と江口さんは強調します。若者にとって大事なのはコミュニケーションツール、つまり、話題になっているもの、ネタにできるものです。スナック菓子にとっては、コンビニのレジ前のドーナツと同じくらい、手頃な値段のLINEスタンプは競合品になっています。

自社のライバル製品が、思いもよらぬ分野の製品・サービスであることは、言われてみればよくわかるのですが、なかなか気づかないものだと思います。

経営学者のM. E. Porterは『競争の戦略』のなかで、業界の構造分析方法を提示しています。業界の競争状況を決定するアクターとして、
  1. 新規参入業者
  2. 同業の競争相手
  3. 代替品業界
  4. 買い手
  5. 供給業者
の5つを挙げています。よく「ファイブ・フォース分析」と言われる手法です。
ポテトチップスのライバルがLINEスタンプであるという考え方は、3の代替品が該当するでしょう。

他の業界が提供する製品やサービスが、自社の提供するものと同等の機能を満たすときには、一見まったく異なるものであっても、競合製品・サービスとなりえます。

若者にとって、「仲間内での話題を提供してくれる」という機能は、LINEスタンプであっても、桃味のポテトチップでも同じだということになるでしょう。

ファイブ・フォース分析を使ったことはないと豪語する方もいらっしゃるようですが、私は使い方次第で有用な手法だと思います。
企業の環境(内部も外部も両方)分析をする場合、私が最もよく使うのはSWOT分析ですが、外部環境分析をさらに詳しく行いたい場合は、この手法を使うことがあります。
今日から6月になりましたが、熱中症による労災死亡事故は6月から9月に集中していると言われています。そのようなこともあってか、今日の厚生労働省公式twitterでも熱中症予防の呼びかけに関するツイートが見られました。

良い機会だと思い、熱中症について少し調べてみると、環境省が昨年作成した資料に行きあたりました。

先ほど触れた労災死亡事故件数については、48頁に触れられており、例年20名前後の方が亡くなっているようです。観測史上最高を記録した2010年は、47名もの方が亡くなっています。

業務中の熱中症に特徴的なことは、就業時間中に自発的に休憩を取りづらいことが多く、無理をしてしまいがちとのことですので

  1. 手元に水分や塩分を補給できるようにしておく
  2. 温度や湿度などの作業環境をこまめにチェックする
といった対策をすることが重要ではないかと思います。

また、労働者本人の体調によっては、熱中症発症のリスクが高まりますので、例えば二日酔いをしないように日ごろから言っておくことが大切でしょう。