Blog Topへ > アーカイブインデックス > 2015年5月
2015年5月アーカイブ
国土交通省が厚生労働省と連絡会議を開催し、「トラックドライバーの人材確保・育成に向けて」を公表しました。

具体的な施策メニューを見ると、既にある厚生労働省所管の助成金を、トラック事業者に積極的に活用してほしいと呼びかける内容になっているようです。


助成金を活用した雇用管理の改善事例として参考になるのではないでしょうか。

ところで、自動車運輸業といえば、バス(旅客・大型自動車)、ハイヤー・タクシー(旅客・小型自動車)、トラック(貨物・大型自動車)が主な業態だと思います。
それぞれに固有の安全健康全般リスクがあると思いますが、トラック業界のリスクとしては、

  • 納入時間の制約(ジャスト・イン・タイムへの対応)
  • 荷役作業での労災事故
  • 過積載(「これも持って行って」と言われると、なかなか断れない)
等々があるようです。

以前受講した労働科学研究所のセミナーで知ったのですが、運輸業の業界特性等から生じる様々な安全衛生上の課題を勉強しました。機会があれば、セミナーで触れられていた論文にも目を通してみたいと思っています。



厚生労働省のWebサイトで、第三次産業における労働災害発生状況の概要(平成26年)が公表されました。

第三次産業の労働災害といえば、第12次労働災害防止計画(平成25年度~29年度)の重点対策業種として、小売業、社会福祉施設、飲食業が挙げられており、これらの業種ではいずれも転倒による労働災害の比率が高いことが知られています(小売業、飲食業では第1位、社会福祉施設では、腰痛に続いて第2位)。

今回発表された概要では、これら3つの業種以外に、新聞配達業も紹介されています。ここ5年ほど、死傷災害が減少傾向だったのが、平成26年は一転して6%増加したとのことです。交通事故による労働災害が多いことから、一旦事故が発生すると、より重大な事故につながるという事情もあって取り上げられたのでしょうか。

ここで紹介された4つの業種に該当する事業を営んでおられる事業者は、ご参考にして頂くとよいかなと思い、ブログで取り上げてみました。
平成27年6月1日より、労働安全衛生法が改正され、受動喫煙防止措置が努力義務とされます。

全面禁煙(=喫煙所は屋外)、喫煙室設置による空間分煙、煙を十分減らせる換気装置の設置のいずれかの措置を講ずることが努力義務として課され、一方では喫煙室設置に関しては中小企業事業主向けの助成金も設けられています。

このような状況のなか、厚生労働省の「職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項に関する専門家検討会」が、受動喫煙防止対策として、技術的な情報提供をしていましたので、ご紹介します。


報告書のなかでは、

  1. 屋外喫煙所の設置(屋内全面禁煙)
  2. 喫煙室設置(空間分煙)
  3. 喫煙可能区域を設定した上で当該区域における適切な換気(換気装置)
に分けて、技術的、工学的な対策が色々と書かれています。私などは読んでも理解できない部分が多いのですが、建築関係の方などは特に参考になるのではないでしょうか。




国の「キャリアアップ助成金(正規雇用等転換コース)」の上乗せとして、東京都が助成金を支給しています。


1 助成金額(一人当たり)
(1)有期雇用から正規雇用(「正社員」と同等の処遇という意味と思われます)の場合
 中小企業:50万円 大企業:40万円
(2)有期雇用から無期雇用(「正社員」とは処遇が異なるものの、期間の定めのない雇用)の場合
 中小企業:20万円 大企業:15万円
(3)無期雇用から正規雇用の場合
 中小企業:30万円 大企業:25万円

2 助成要件(主要なもののみ記載)
(1)東京労働局管内に雇用保険適用事業所があること
(2)国のキャリアアップ助成金申請後、2ヵ月以内に申請すること
(3)対象労働者に関するキャリアアップ助成金の支給決定を東京労働局長から受けること
 対象労働者とは以下のいずれにも該当する労働者のことです。
 (ア)H26.10.1以降に無期や正規雇用に転換され、かつ、H27.4.1以降6ヵ月以上継続して雇用されている労働者
 (イ)キャリアアップ助成金(正規雇用等転換コース)の支給対象となった労働者
 (ウ)転換された日に東京都で就業する労働者

詳しい要件等はこちらの手引きをご確認ください(PDFファイル)。

正規雇用等転換コースを申請する、都内の事業所の場合、申請しない理由はあまり見当たらないと思います。国の助成金を申請する場合は、こちらもセットで検討されることをお勧めします。

既に報道等でご存知の方も多いと思いますが、厚生労働省が「ブラック企業」対策として、新たな行政指導・公表の対象を設けました。

全国労働局長会議で、厚生労働大臣から全国の労働局長へ指示されています。
このことにより、違法な長時間労働を繰り返す大企業に対して、新たな取組が始まります。


上記の公表資料を転記・要約すると次の通りです。


次の1および2のいずれにも該当する場合、指導し、事実を公表する。

1 社会的に規模の大きい企業であること
 (1)複数の都道府県に事業所があり、かつ
 (2)大企業(=中小企業基本法にいう中小企業者でない者)である

2 違法な長時間労働が相当数の労働者に認められ、一定期間内に複数の事業場で繰り返されていること
 (1)「違法な長時間労働」について
 労基法違反があり、かつ1ヵ月あたりの時間外・休日労働が100時間を超えていること
 (2)「複数の労働者」について
 1か所の事業場で10人以上又は事業場の4分の1以上の労働者に(1)の違法な長時間労働が認めらえること
 (3)「一定期間内に複数の事業場で繰り返されている」ことについて
 1年程度の期間内に三か所以上の事業場で、(1)の違法な長時間労働が認められていること

要約は以上です。

これは私の憶測ですが、今国会での一連の労働時間法制の改正と関連しているのではないでしょうか。法改正で働き方の柔軟性を一層進める一方で、長時間労働は断じて許さないというメッセージのように感じます。

そのような手法が適切かどうかは、様々な意見があると思いますが、どのような法改正であっても、厚生労働省としては長時間労働に対して強い問題意識を持っているのだと言いたいように私は感じました。