Blog Topへ > アーカイブインデックス > 2015年4月
2015年4月アーカイブ
★今回のブログは、主に自らのメモのために書きました。医療法人や農業協同組合に関係する法改正情報です。


農業協同組合及び医療法人(以下、両法人といいます)について、株式会社又は合同会社(以下、会社といいます)と同様の組織を分割する仕組みを導入する法案の提出が目指されているそうです。

それを受けて、会社に関して会社分割を行う場合に適用される労働契約承継法を、両法人へ適用する方向での改正が検討されています。その際に、
  1. 会社分割との共通点
  2. 会社分割との相違点
を念頭におきつつ検討がなされています。その内容を見てみます。

--

1 会社分割との共通点からの検討
会社分割と同様に、分割計画又は分割契約で承継業務、承継する雇用契約が記載されることから、会社分割と同様に、①承継業務に従事しながら、雇用契約が承継されない労働者、②承継業務に従事せず、雇用契約が承継される労働者に関して保護が必要であるとされている。

2 会社分割との相違点からの検討
両法人の分割に関しては、設立や合併と同様に都道府県知事の認可を必要とする、農業協同組合に関しては、信用事業・共済事業は分割の対象業務から除外される見通しである。
従って、分割が濫用的に用いられる可能性は少ない。
なお、医療法人に関しては、国家資格を有する専門職の労働者が多く、分割によってこれまでの業務から切り離されることが多いことには留意する必要がある。

3 結論
1、2から、両法人の分割に関しては、会社分割と同様に問題が生じうること、そして、両法人に特有の配慮事項は見当たらないことから、両法人の分割については、会社分割同様の保護の仕組みが必要である。

--

今後の改正動向も引き続き確認していこうと思います。


イクまご休暇

| コメント(0) | トラックバック(0)
ダイバーシティに関しては、多くの会社で力を入れていると思いますが、東邦銀行で積立休暇を活用した孫の育児休暇制度が導入されたようです。


孫の育児のために積立休暇を利用できるのはめずらしいですね。多くの人の注目を集めるのではないでしょうか。

また、私が興味をひかれたのは次の二つです。
  1. 積立休暇の上限が120日であること
  2. 育児・介護短時間勤務が6時間だけでなく、4時間、5時間コースもあること
積立休暇の上限が120日というのは、かなり長いのではないでしょうか。
そして、この会社の積立休暇はボランティア、私傷病というよくある事由だけでなく、育児・介護でも利用できるようです。
短時間勤務と同様、育児だけでなく介護についても手厚い制度になっているなと思いました。「介護ガイドブック」の配布など、勤務時間や休暇以外にも、介護を抱える労働者への配慮をしているようですね。

「イクまご」をアピールしながらも、介護する労働者への配慮をしている点は、10年後を見据えた対応なのかなと感じた次第です。

既にご承知の方も多いでしょうが、去る4月3日に労働基準法改正法案が閣議決定され、同日に国会へ提出されました。

法案の内容に関しては、色々な方が検討、評価をされているようですので、同じことをするつもりはありません。ここでは労使団体がどのような反応を示しているかまとめておきたいと思います。

  1. 改正の内容は労働時間規制の緩和で、過労死等防止対策推進法が成立したばかりなのにこのような法案が提出されるのは遺憾
  2. 高度プロフェッショナル制度、裁量労働制の拡大は、労働者に長時間労働を強いることになる
  3. 労働政策審議会で反対意見を述べているのに、それを考慮した修正も行われていない
  4. 実効性のある労働時間規制の導入を求め、高度プロフェッショナル制度、裁量労働の拡大阻止のため、過労死ゼロを実現するための社会運動を展開し、ロビイングも行う
  1. 「残業代ゼロ制度」を含む今回の法案は、労働政策審議会で労働者委員が反対意見を述べているなかで提出されており、三者構成原則に反している
  2. 労働時間短縮措置が設けられているが、実効性は極めて乏しい
  3. 法案の最大の問題点は、ホワイトカラー・エグゼンプションが盛り込まれたことである
  4. 今回の法案の本質は、一日8時間労働制という根幹を掘り崩すものである
経済同友会代表幹事の談話
  1. 今回の法案は、世界トップレベルの雇用環境・働き方の実現に向けた第一歩として評価する
  2. ワークライフバランス、多様な雇用、グローバル化に対応するために必要な法改正である
  3. 一方で、生産性向上、労働者の健康管理の観点から、長時間労働の是正には責任をもって対処する必要がある
  4. さらなる働き方、労働市場の改革を望みたい
日本経団連に関しては、Webサイト上でコメントは見当たりませんでした。どなたかご存知でしたらぜひ教えてください。
ただ、日本経団連会長の発言として、このような報道があったようです。


私は、この法案に関しての賛否などコメントはしません。
あえて言えば、まだ成立していない法案に対して、さらに対象を拡大させましょうというのは気が早いなあと感じましたが・・・。

マンガ労働法

| コメント(0) | トラックバック(0)
厚生労働省が、ワークルールに関する漫画仕立てのWebコンテンツを発表しました。

  1. 就職活動中
  2. 働くときのルール
  3. 退職するとき
の三部構成のようです。

「就職を控えた学生などが、働き始める前やアルバイトをするときに、最低限知っておいてほしいルールをまとめた」としていますが、私としてはむしろ使用者にこそ、読んで欲しいと思っています。
毎年実施されている「能力開発基本調査」の平成26年分が公表されたようです。

私が興味を持ったのは次の点です。

  1. 図9、図10→OJTとOff-JTのどちらを重視するかについて、割合は大きく変わっていない(図9、図10)一方で、Off-JT費用の費用を今後3年間増やすとした企業が増えている点(図13、図14)
  2. 事業所の人材育成に関する問題は増加傾向(75.9%)で、理由として、ア)指導者がいない、イ)時間がないとしている(図34、図35)。労働者個人も同様に、自己啓発に関して問題を認識(78.4%)しており、原因として、ア)忙しい、イ)費用が掛かりすぎる(図69、図70)としている点
能力開発について、時間がないという認識は労使双方にあり、なかなか難しい問題のようです。
費用に関していえば、企業がOff-JTの予算を増やそうという動きが、労働者の自己啓発の問題の一つである、「費用がかかりすぎる」点を改善するようだと、希望が持てるのかもしれません。

企業がOff-JTに関して特に重視する傾向が強まっているわけではないことと、お金はこれまで以上に出そうとしていることの二つのことについては、あまりよく理解できないのですが、労使にとって少しでも良い方向に向かえばと思います。